村上春樹のことを楽しく知ってもらうためのクイズ。

 村上春樹の意外な一面を知ることができるかも。

 星の数は難易度を表してます。

 全問正解していただけた方には、なんと村上春樹のサイン入り『ダンス・ダンス・ダンス』文庫版をプレゼント!

 もちろんそれは、冗談ですが。

Q.1 村上春樹の作品の中で映画化されてない作品は次のうちどれでしょう?☆☆

A ノルウェーの森

B トニー滝谷

C ドライブ・マイ・カー

D ダンス・ダンス・ダンス

答えD

『ダンス・ダンス・ダンス』は映画化されてません。

ホテルが舞台になってるし、雰囲気もシティポップ風なので、映画化してほしいですが、長い作品なので、映画化ができないのかもしれません。

『ノルウェーの森』はトラン・アン・ユンというベトナム出身のパリ育ちの監督によって撮影されました。僕はテレビで少し見たのですが、『ノルウェーの森』自体があまり好きな作品ではないので、映画の印象も普通でした。

「トニー滝谷」の映画は僕も大好きな作品で、宮沢りえとイッセー尾形が出演してたので見てて、うれしかったです。無機質で都会的な画面構成と、詩のように小説の引用を登場人物がいうシーンはちょっとドキドキしましたね。

「トニー滝谷」は僕の大好きな作品なので、ぜひもう1回見たいです。90年代前後に活躍した俳優さん2人を起用するのもステキですし、あの作品は、村上春樹にたまにある90年代の脱サラアーティストタイプの作品を思わせるので、配役も最高ですよね。

映画『ドライブ・マイ・カー』は、いろんな視点や主張が入っていておもしろかったのですが、詰め込みすぎだなぁっていうのと、内容が原作にないチェーホフの「ワーニャ伯父さん」の引用に負けすぎてて、だったら『ワーニャ伯父さん』読んだ方がいいじゃんって思っちゃいました。映画、演劇の視点がよく活かされてて、よかった部分もあるので、でもそこそこおもしろかったですよ。

評論 村上春樹 「トニー滝谷」美のモデルをめぐる冒険

Q2. 村上春樹が『ポートレート・イン・ジャズ』で、自分にとってのThe Novelなんだとと言ってる小説家は誰?☆

Aアーネスト・ヘミングウェイ

Bスコット・フィッツジェラルド

Cフョードル・ドストエフスキー

D庄野潤三

答えB

スコット・フィッツジェラルドは3回も映画化されている『グレート・ギャツビー』の作者。レオナルド・デカプリオが主演になって、話題になった。

翻訳も何冊も出してる。

彼の小説は、1930年代前後の勢いのあるところから、一気に下り坂になったアメリカの世界恐慌時代前後の空気感と、ロマン主義のストーリーを洒脱な文体で織り交ぜているので、かっこいい。

ジャズが隆盛してたこともあり、小説もJazzyな感じだ。

Aのヘミングウェイについては、エッセイで、僕は家にじっとしてて、窓からぼんやり外を眺めながら、作品のアイディアが浮かばせるタイプなので、彼のようにエッセイのアイディア探しのために、大きな魚を釣りに行くとか、ああいうことはしない、ということを書いていた。

Cのドストエフスキーに関しては、エッセイで、ドストエフスキーはエンタメと深い文学の2層構造になってる小説を書いてるんだけど、そういう小説を書きたいっていうことを書いていた。

Dの庄野潤三については、エッセイで、初期の作風から新しい展開もあったかもしれないのに、平穏な生活という彼の城に籠城してしまった印象があるので残念だということを書いていた。

Q.3 村上春樹作品の中で、2番目に売れたとされている小説は、次のうちどれ?


Aノルウェーの森 上

B 世界の終りとハードボイルドワンダーランド 上

C 風の歌を聴け

D 女のいない男たち

答えB

これは売れた順番そのまま。

『風の歌を聴け』の評論は添付しておくので、ぜひ読んでみてください。

Q.4 2024年9月時点で、村上春樹の作品のタイトルになったことのない動物は次のうちどれ?☆

1. ネコ

2. サル

3. カモ

4. カンガルー

答え3

カモは村上春樹の小説のタイトルになったことがない。

1は『うずまき猫の見つけ方』、『猫を捨てにいく』がある

2は「品川猿」と「品川猿の告白」がある

4は『カンガルー日和』がある

村上春樹はネコを飼ってることをエッセイで書いてます。

村上春樹は動物を使った比喩がうまくて、僕は「図書館奇譚」とか『ダンス・ダンス・ダンス』に出てくる羊男、ちょっと不気味な感じもするのですが、不思議な困難に巻き込まれるけど、ずっとやさしいキャラが好きです。おそらく、『旧約聖書』のダヴィデが羊飼いだったことと、羊の比喩は関係があると思います。

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